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“くまモン”成功の秘訣とこれからの戦略

熊本県庁 くまもとブランド推進課

2013.04.25 UPDATE

熊本県庁 くまもとブランド推進課

今、最も高い知名度と人気を誇るキャラクター「くまモン」。そのくまモンと共に県のPR活動を展開しているのが、熊本県庁の「くまもとブランド推進課」です。今回、課長の成尾雅貴さんにくまモンブームをどのように仕掛けていったのか、また今後の更なる戦略展開をおうかがいしました。

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関西でもまれてキャラクターが確立しました

熊本県庁 くまもとブランド推進課

──“くまモン”誕生までの経緯を教えて頂けますか?

成尾:くまモンが生まれるきっかけは、2011年の九州新幹線の全線開業なんですよ。我々くまもとブランド推進課は、「くまもと」という地域ブランドの価値向上や、県産品の振興 などが主なミッションです。ですから鹿児島から新大阪まで一気に繋がるとなれば、他県のより多くの方々に熊本を知ってもらうチャンスですよね。同時に、熊本が単なる通過駅として扱われる危機とも捉えていたんです。とりわけ農業の盛んな熊本にとって関西は首都圏、福岡に次ぐ3番目の市場でした。そこで、このタイミングに合わせ関西にターゲットを絞った宣伝展開をしようと決めたんですよ。ただ、リサーチしていくと熊本県の認知度が低くて(笑)。九州新幹線の全線開業までに、どうすればプレゼンスが高まるのか、官民で新幹線元年委員会を設け話し合った結果、地元の天草出身というご縁で、放送作家の小山薫堂さんをアドバイザーとしてお願いすることになったのです。小山さんからは「くまもとサプライズ」というキャッチフレーズのもと、“身近すぎて普段は見過ごされがちだけれど、実は驚くべき価値のある熊本の魅力”を伝えていこうという提案を頂きました。そのロゴデザイン案を提案いただいたときに、合わせて 「おまけで、びっくり顔をしたクマのキャラクターも作ってみました」というサプライズな提案を頂きまして・・・それがくまモンだったんですね。

意外な展開ではありましたが、キャラクターの必要性は私たちも感じていましたので、 我々としてもすんなり受け入れることが出来ました。今考えても、公募で選考していたりしたら、こういったシンプルなデザインのキャラクターは生まれなかったのではないかと思います。

熊本県庁 くまもとブランド推進課2011年、名刺配り1万を枚達成した記念に作られたポスター。

──くまモンは最初、期間限定の起用だったということですか?

成尾:そうなんですよ。九州新幹線全線開業に向けての「くまもとサプライズ」キャラクターという位置づけでした。そのため初期段階から戦略は明確でしたね。県内においては、「くまもとサプライズ」の普及に努めながら、他方で、大阪に焦点を当ててPRをしていきました。大阪の人々に目を向けてもらうこと、最初はこの点に絞れば良かったんです。くまモンも生まれたての頃は、ノリや動きも全くスキルがありませんでしたが、大阪で出没を繰り返す中で、関西人のお笑いのツボを押さえられるように学んでいきました。そして 吉本新喜劇などに出るにつれ、徐々に成長していきました。我々も先輩キャラクター、例えばひこにゃんの立ち振る舞い、そういったことを目の当たりにしながら、どうすれば人が喜んでくれるのか随分考えましたね。

合わせて “くまもとサプライズ”を基本としながら、全体の宣伝展開も大阪で大々的に行いました。くまモンにも名刺1万枚を配布してもらうなど、積極的に大阪で活躍してもらいましたよ。結果、キャンペーンを通してくまモンの人気も高まっていったんです。そうすると熊本県内だけでなく関西圏で話題となっていることが呼び水となり人気が全国に飛び火して、その勢いでタイミング良く「ゆるキャラグランプリ2011」グランプリ獲得へと繋がったんですね。そこで我々はキャンペーンキャラクターという枠組みを超え、永く熊本全体をPRしてくれる存在として、くまモンの方向性をシフトチェンジしていったんです。

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くまモンの野望は世界進出!?

130425pict_03現在、さまざまなくまモングッズが作られている。熊本県限定の商品はお土産にもおススメ。

──くまモンがブレイクした背景には、企業との連携もありますよね?

成尾:1年目は認知度向上が目標でしたが、 2年目は何かしら別の成果を生む必要がありました。そこで、我々は“食”に絞って展開していこうと考えたんです。きっかけはエースコックさんから熊本名物の「太平燕」をカップ麺として発売する際に、「タイアップ起用したい」とお話を頂いたことでした。その実績を踏まえ、もしかしたらくまモンをフックに県産食材を営業出来るのではないかと考えまして、今度は我々の方から積極的に企業とお話しする機会を作っていったんです。勿論、くまモンも一緒に営業活動していますよ。何しろ現在のくまモンの肩書は熊本県営業部長ですから、扱いは我々と同じ公務員です。しかも知事、副知事の次に偉い役職なんですよね(笑)。部長クラスの出席となれば会議に重みが出ますからね。それにくまモンが会議に出席するというだけでもメディア掲載のチャンスが増えるんですよ。

一方で、くまモンを起用したいという企業に対しては、“県産の食材を扱う”など複数の規定のもと、利用許諾を無料と定めています。最初はキャラクターを積極的に使って頂く目的でそのようにしていたんですが、人気が出てきた現在も継続しています。2013年3月末時点で9353件の許諾数になり、およそ毎月5〜600件申請がある状況ですね。企業にとってはタイアップ効果が見え易く、熊本県としては県のPRだけでなく県産品を扱うチャンスが増える、そういった関係の維持を意識してやっています。

熊本県庁 くまもとブランド推進課くまモンは全国どこに行っても大勢の人に囲まれて大人気。

──これからのくまモンの展望はどう考えていますか?

成尾:現在くまモンは全国を飛び回っています。しかし、実はまだまだ訪れていない県も複数あったりしています。まずは1か所でも多くの場所にくまモンが訪れ、ニーズに応えていくことが大切です。一方で夏休みを目途に、くまモンを目的に熊本を訪れた方が楽しんで頂けるような場所をフランチャイズ化出来たらと考えています。さらに実は、くまモンの海外展開も進めているんです。熊は世界中でモチーフとなる動物のひとつですし、ボディランゲージで接する以上は言語の壁がありませんよね。既に人気が高まりつつある上海、香港、台湾、シンガポールといったアジア圏を始め、欧米の方々にも受け入れてもらえるのではないかと思っています。

我々がこのように積極的に外に向けてプロジェクトを進めているのは、熊本県民の方々が県外で活動する際に、胸を張って自分の出身地を言ってもらえるようにしたい、との思いからなんです。くまモンが持つ世界観を通して、熊本県民がくまモンや熊本に誇りを持ち続けることが出来れば、県民の幸福量の増大にも寄与します。“くまもとブランド推進課”としても嬉しい限りです。

今回の取材を振り返って

現在、県外事務所や関連部署を除くと、17名の体制で稼働しているくまもとブランド推進課。多忙な中でもくまモンと熊本のことを愛し続け、公務員とは思えないフットワークの軽さで新しい事へ挑戦していく姿勢が、とても印象的でした。また、当初は関西に絞った事業展開や企業との連携方法、戦略に対する決断の速さなど、一般企業も見習うべき点が多くあるのではないでしょうか。

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くまモンだけじゃない!“出会える”熊本の旬な観光スポット

熊本県庁 くまもとブランド推進課

熊本城と桜の馬場 城彩苑
日本三名城の1つ、熊本城は熊本のシンボル的存在。天守閣から市街を一望した後は、熊本城おもてなし武将隊と一緒に写真撮影を楽しみましょう。また、城下にある桜の馬場 城彩苑は県内各地の名物グルメや工芸品が一堂に揃う立ち寄りスポット。人気のB級グルメも堪能出来ます。

熊本県庁 くまもとブランド推進課

阿蘇カルデラツアーとホーストレッキング
世界最大級のカルデラを誇る火山、阿蘇。そのスケールを体感した後は牧場へ足を延ばすのがオススメ。なんと!引き手なしで乗馬体験が出来ます。優しい馬たちだから初心者でも安心して乗馬が楽しめます。

天草観光とイルカウォッチング
南蛮渡来の文化やキリシタンの歴史が刻まれた場所、天草。異国情緒が味わえるリゾートに訪れた際は、イルカウォッチングへの参加がオススメ。野性のイルカ遭遇率95%という、世界でも類をみない高確率で一年中イルカに出会えます。

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杖立温泉と鯉のぼり祭り
熊本市内から車で1時間半の距離にある杖立温泉は、毎年4月〜GWにかけ「鯉のぼり祭り」が開催されるため、この時期旬な観光スポットです。杖立川の上空をおよそ3500匹もの鯉のぼりが泳ぐ様は優雅で、春の風物詩として親しまれています。

読者プレゼント

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熊本県庁の地下にある売店で売れ筋のくまモングッズを編集部が入手!
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【応募期間】4月25日(木)〜5月9日(木)15:00

応募は終了しました

熊本県庁 くまもとブランド推進課

熊本県庁 くまもとブランド推進課

熊本県庁内にて2009年4月1日に設置。優れた観光資源や産物を有しているにも関わらず、認知度が高いとは言えなかった熊本県のブランド価値を高め、定着させることを目的としている。2011年3月の九州新幹線全線開業を見据え、くまモンをフックにしたKANSAI戦略を展開。2012年度からはくまモンにまつわる事業を一元管理している。。
熊本県庁 くまもとブランド推進課:http://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/152/

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