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日本のオタクカルチャーを世界に発信!1300万「いいね!」を集めた「Tokyo Otaku Mode」

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2013.11.21 UPDATE

Tokyo Otaku Mode

東京・秋葉原を基点に、今やアジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各地にファン層が拡大しつつあるオタクカルチャー。そんな日本のアニメ、漫画、ゲームなどの情報を英語で発信し、フェイスブックで国内最大となる1390万ファンを有するなど、絶大な支持を集めているのが「Tokyo Otaku Mode(以下、TOM)」です。TOMはどのように生まれ、なにを目指しているのか。CEOの亀井智英さんにお話をうかがいました。

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何も知らないところからのスタートでした

「Tokyo Otaku Mode」では日本のカルチャーニュースを英語で発信。そのほかギャラリーの運営や海外向けコンテンツの販売を行っている。 「Tokyo Otaku Mode」では日本のカルチャーニュースを英語で発信。そのほかギャラリーの運営や海外向けコンテンツの販売を行っている。

「Tokyo Otaku Mode」のギャラリーページ。プロ・アマ問わず世界中のクリエイターが投稿した作品を見ることができる。 「Tokyo Otaku Mode」のギャラリーページ。プロ・アマ問わず世界中のクリエイターが投稿した作品を見ることができる。

──サービスをはじめたきっかけから教えていただけますか。

亀井:海外の企業視察でアジアを訪れたときに、いろいろな国で日本のアニメコンテンツが人気があることを実感したんです。ただそれはコピー商品で、闇市みたいなところですごく安い価格で売られています。それをどうにかできないか…。欲しいと思う人に正規品を販売し、ちゃんと作り手に利益が還元できる仕組みを作れないかと思ったことがきっかけです。

──「アニメ好きが高じて」というわけではなく?

亀井:もちろんアニメも漫画も子どもの頃から親しんでいました。でも、コンテンツビジネスのことはなにも知りませんでした。ある出版社に大人気作品の商品を扱いたいとお願いに行ったら、「亀井くんが言ってるのは、漫画なの?アニメなの?映画なの?」と聞かれて、「え?」みたいな(笑)。漫画とアニメと映画で権利元が違うことも知らなかったんです。ただ僕は広告代理店に勤務していたとき、ツイッターやフェイスブックの日本でのプロモーションを担当していたので、海外やソーシャルメディアとのつながりは強かった。それでソーシャルメディアをうまく使えばできるんじゃないかと思い、2011年3月にまずフェイスブックを、2012年秋にウェブサイトをスタートしました。

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フェイスブックのファンが現在1390万人。この数字がオタクカルチャーの力の証明

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「Tokyo Otaku Mode」のフェイスブック。現在1390万「いいね!」を集めている。 「Tokyo Otaku Mode」のフェイスブック。現在1390万「いいね!」を集めている。

──フェイスブックのファンが現在1390万人(2013年11月)。改めてその数字に驚かされます。

亀井:「日本のオタクカルチャーってどうなの?」と聞かれたときには、この数字を見てもらえれば、いかに海外で人気があるかがわかってもらえると思います。エリア別に見ると、北米が強いのは変わらずですが、最近はアジアがすごく増えています。英語のサイトなので、英語圏のシンガポールやフィリピン、それからソーシャルメディアを使い慣れている若い人が多いインドネシアにもユーザーが多いですね。それでもまだ世界には、日本のコンテンツのおもしろさに気付いてない人はいるはず。そこはさらに、開拓する余地があると思っています。

──情報やヴィジュアルのクオリティの高さも、TOMの魅力です。

亀井:「オタク」って日本ではあまりいいイメージを持たない人もいますが、海外では「OTAKU(オタク)」はアニメ/マンガが好きな人と捉えているんです。僕らもそういうニュートラルな視点から、日本のコンテンツが「クール」であることを伝えたかった。ですから、最初からコンテンツの質やデザインにはこだわりました。ただ当初は、海外で何が受けるのかまったくわからなかったので、ユーザーの反応を見ながらコンテンツを変えたりもしました。海外に届くにはタイムラグがあるので、日本で今ブームの作品より、少し古い作品の情報のほうが盛り上がったりすることがあるんです。あとフェイスブックの「いいね!」の数字を見て、「海外ではコスプレがすごく人気なんだな」と知って、コスプレ情報を増やしています。そうしていろいろトライしながら作っていきました。

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クリエイターと世界をつなぐ、橋渡しをしたい

10月24日より販売を開始。今年30周年を迎えた人気アニメ「魔法の天使 クリィミーマミ」ネイルシール。米国、イタリア及び日本で販売している。 10月24日より販売を開始。今年30周年を迎えた人気アニメ「魔法の天使 クリィミーマミ」ネイルシール。米国、イタリア及び日本で販売している。

Tokyo Otaku Mode Inc.の社内。スタートからわずか2年で約30名のスタッフを抱える企業に成長した。 Tokyo Otaku Mode Inc.の社内。スタートからわずか2年で約30名のスタッフを抱える企業に成長した。

──今年9月には観光庁と連携した訪日プロモーションのサイトを開設するなど、展開も広がっています。

亀井:「Visit Japan」のサイトでは、人気アニメの舞台となった場所を、同じ角度から撮った写真とともにガイドする「聖地巡礼」などのコンテンツを企画しました。こういう企画も制作会社主導だと作品が偏ってしまいますが、僕らの場合は「新世紀エヴァンゲリオン」もあれば「らき☆すた」もあるという風に、キュレーション(情報を選んで集めて提供すること)できるんです。またこの夏には、BEAMSさんと提携したり、AppBank StoreにTOMコーナーを設置してもらうなどして、国内の店舗で、TOMがクリエイターの協力のもとに商品化したオリジナルグッズの販売もはじめました。海外だけでなく日本でも作品を購入できることは、クリエイターさんのモチベーションにもつながるんです。僕らにはオタクカルチャーの底上げをしたいという思いがあるんです。これから日本より海外で有名になるクリエイターが出てくるかもしれないし、コミケでの反応は今ひとつでもアートやファッションの世界で注目を集めるクリエイターもいるかもしれない。そこを、僕らがうまく橋渡しできればいいなと思っています。

──今後は、どういった分野に力を入れていきたいとお考えですか?

亀井:今の収益は広告がメインですが、ゆくゆくはeコマースが主軸となるようにしたいです。この秋、「魔法の天使 クリィミーマミ」とネイリストのなかやまちえこさんがコラボレーションしたネイルシールを制作しました。人気作品のグッズやクリエイターの商品とともに、こうしたオリジナル商品を増やすことで、ユニークなeコーマスサイトになるのではと思っています。作り手は商品を売りたいと思っていますし、海外ファンも好きな作品の商品を手に入れたいという欲求は大きい。そこをきちんとマッチングしてあげれば収益につながるはずです。そのために今は権利関係の整理などに時間をかけて、少しずつ準備しています。ほかにもやりたいことはあるんですが、話がくるとすぐ「おもしろそうだ、こっちも」と飛びついてしまうタイプなので…スタッフからよく「手は2本しかないんだから」と止められています(笑)。

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取材を振り返って

「オタクカルチャーを海外に向けて発信する」という明快なコンセプトで、米シリコンバレーのベンチャーキャピタル「500 Startups」から出資を受け、スタートからわずか2年で約30名のスタッフを抱える企業に成長したTOM。海外向けのサービスに特化する、サイトのブランディングを重視する、ユーザーの反応を見てコンテンツを変えるといった斬新かつ柔軟な発想は、業界の内からではなく外からアプローチしたからこそ生まれたものといえるでしょう。「日本のポップカルチャーの優れたキュレーター」として新たにTOMを定義すれば、ビジネスの幅はさらに広がりを見せそうです。

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Tokyo Otaku Mode
日本のオタクカルチャーを世界に発信するサイト。運営はTokyo Otaku Mode Inc.。2012年7月、米国シリコンバレーのシードファンド500 Startupsなどから資金調達。2012年8月30日、ページ開設から17ヶ月Facebookのいいね数が630万を超え、現在は1390万「いいね!」を集めている。日本のアニメやマンガ、ゲームのニュースやイベントレポート、関連グッズ、コスプレなど日本のオタクカルチャーを発信している。
http://otakumode.com/

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