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演出家 関根勤の泣ける本の話 〜涙の数だけ人は大きくなれる〜 ナビゲーター:関根勤

演出家 関根勤の泣ける本の話 〜涙の数だけ人は大きくなれる〜 ナビゲーター:タレント 関根 勤

前回に引き続き登場いただくのは、忙しい稽古場での練習の合間にも関わらず快くインタビューに応えてくださったタレント/演出家の関根 勤さん。今回は関根さんが本を読むようになったきっかけや読書遍歴、また50歳を過ぎて読みはじめたという「哲学」の関根さん流楽しみ方について教えていただきました。さて、どんなお話が聴けたでしょうか。

関根さんのおすすめ1冊目:『神々の山嶺』

関根勤

実は夢枕獏さんと私はメル友でして、格闘技会場などでよく会うんです。楽しくて物腰がやわらかで親しみやすい方ですよ。私は獏さんの作品は『魔獣狩り』から入ったんですが、『餓狼伝』もハマったし、『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』も大好き。それこそもう何十年も楽しませてもらっています。今回取り上げた『神々の山嶺』は、天才クライマーとその天才を追いかける男の話なんですが、それがちょっとモーツァルトとサリエリの関係にも似ていて、人間として共感してしまう、引きずられてしまうところがあるんです。獏さんは、こういう男たちの物語を描かせるとほんとにすごい。なんてったって格闘技の話を書くときに、関節のきしむ音まで追求する人ですからね。この山岳小説も、実際にヒマラヤに登って、その経験をもとに書いているので、表現がすごくリアルなんです。いや、ホントこれは大作ですよ。ぜひ皆さんに読んで欲しい1冊です。

【作品紹介】
『神々の山嶺』(上・下)
孤高のクライマー、羽生丈二。カメラマンの深町は、カトマンドゥで古いカメラを手にしたことから羽生を追いかけることになる。実在の人物をモデルに、山に魅せられた男たちのドラマを圧倒的な筆力で描いた山岳小説。


著:夢枕獏 発売日:2000年8月 出版社:集英社文庫

神々の山嶺

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関根さんのおすすめ2冊目:『影法師』

関根勤

百田尚樹さんの作品で最初に読んだのは航空隊の最前線を描いた『永遠の0』だったと思います。百田さんの作品の特徴は読み終わってしばらくは他の本に手が伸びないということ。それだけ余韻に浸っていたいと思わせる魅力があるんですね。品川の喫茶店で読んでいた時、ちょうどクライマックス部分を読んでいて思わず号泣しちゃったことがあったなぁ。我慢できなかったんです。たぶん周りからは「あの人、悩みでもあるのかな」と思われたでしょうね(苦笑)そんな百田さんのたしか7作目となる『影法師』はふたりの少年の成長を追った江戸時代の話なんですが、これも相当泣けます。友のためとか、世のためとか、誰もが自分のことだけを考えている今の世の中にはない感覚があるんです。この時代に嫉妬しましたね。全政治家に読んでほしい。あと、僕はよく小説を読みながらキャスティングを妄想するんですが、この小説の主役も既に大体当たりをつけています。ただ、2時間の映画じゃ収まりそうもないので、NHKの全6話のドラマがいいかな。それなら、ちょうど一枚のブルーレイディスクに入るし。NHKさん、どうですか?(笑)

【作品紹介】
『影法師』
下級武士から筆頭家老にまで出世した名倉彰蔵は、竹馬の友であった彦四郎の死を知る。頭脳明晰で剣の達人だった彦四郎は、なぜ不遇の死を遂げたのか。不条理な時代に、高い志と熱い友情を胸に生きた男たちを描いた時代小説。


著:百田尚樹 発売日:2012年6月 出版社:講談社文庫

影法師

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関根さんのおすすめ3冊目:『永遠の仔』

関根勤

最初に天童荒太さんの作品を読んだのは『家族狩り』でした。僕にも家族がいるので、このタイトルを新聞で見て「どういう話なんだろう」と興味を持って読んでみたら、これがショッキングな内容だったんです。そのあと『永遠の仔』を読んだんですが、これも泣きましたねえ。最後の30ページくらいは、「いいんだよ、生きてていいんだよ」って、泣きながら主人公たちに語りかけてました。『神々の山嶺』は山の話だし、『影法師』は江戸時代の話だから、自分には関係ないと思って読んでいたんですが、『永遠の仔』は児童虐待の話なのでね。環境が少し違えば、ひょっとしたら自分にもありえたことかもと思えてきて。だから、すごく胸に突き刺さったんですよね。

【作品紹介】
『永遠の仔』(一・二・三・四・五)
霊峰・石鎚山で起きた殺人事件。そのトラウマを抱えたふたりの少年とひとりの少女は、17年後、運命に導かれるように再会を果たす。刊行時に100万部を超えるベストセラーとなり、後にドラマ化もされた傑作ミステリー。


著:天童荒太 発売日:2004年10月 出版社:幻冬舎文庫

永遠の仔

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関根勤

関根勤
タレント

東京都港区出身。 TBS「ぎんざNOW」の素人コメディアン道場で初代チャンピオンとなり1974年12月に芸能界入り。デビュー後1975年には「ラビット関根」の芸名で活動。1982年にANB(現テレビ朝日)「欽ちゃんのどこまでやるの!?」レギュラー出演の際、番組内容により本名「関根勤」に戻し活動、現在に至る。バラエティ番組を中心に、テレビ・ラジオ、CM、舞台など幅広く芸能活動を行っている。

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