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The Essentials Vol.15 荒ぶる猛牛とモータリゼーション with Lamborghini Gallardo LP560-4 Bicolore ナビゲーター: carview.co.jp編集長 加藤拓人 モータージャーナリスト 河口まなぶ

The Essentials Vol.15 荒ぶる猛牛とモータリゼーション with Lamborghini Gallardo LP560-4 Bicolore ナビゲーター: carview.co.jp編集長 加藤拓人 モータージャーナリスト 河口まなぶ

クルマを通じて物事の“本質”を探っていく「The Essentials」。第15回目となる今回はランボルギーニ ガヤルド LP560-4のスペシャルエディション、ビロコーレにクローズアップ。モータージャーナリストの河口まなぶを迎え、carview.co.jp編集長・加藤拓人とイタリアの荒ぶる猛牛を肴にモータリゼーションについて語りあう。

撮影協力:東京都現代美術館

ランボとモータリゼーション

ランボとモータリゼーション

加藤拓人(以後、加藤):今回はモータージャーナリストの河口まなぶさんをお迎えしたので、「モーターリゼーションとは何か」ということを、今回用意したランボルギーニ(以後、ランボ)ガヤルド LP560-4 ビロコーレをきっかけに考えたいと思います。

河口まなぶ(以後、河口):ランボでモータリゼーションか、深いね(笑)

加藤:僕が初めてランボのシートに座った時、「こんなに乗りやすいんだ!」って興奮したんですよ。それに普通のクルマと比べればハンドルもペダルも重いし車庫入れは面倒だし、それはもちろんわかるけど、ちょっとコツをつかめば意外とスムーズに運転できるクルマなんだって気がついた。実は全幅も1900mmしかないし。それって一般的なV6/3リッター以上のSUVクラスと変わらないんだよね。

河口:現代のスーパーカーは昔に比べるとだいぶ視界も環境改善されているしね。ディアブロとか昔のランボだと身長が170cmはないと運転席から前が見えにくいけど最近のクルマは違うでしょ。住環境がちゃんと再構築されているんだよ。

加藤:それでもあのクルマを運転しづらいっていう人はいるんだよね。ま、わかるけれど。
僕は最近、体調が悪い時にこそランボに乗るべきだと感じていて、それはなぜかというと自分の中の元気バロメーターになるから。

河口:なるほど面白いね。

加藤:クルマってそもそも非日常的というか、人知を超えたパワーと速度で人間の物理的な限界を超えているもので、ある意味凶器にもなる。それを扱うという行為が、今はあまりに日常になりすぎて、そこに畏敬の念がないでしょ。そもそも危険なもの扱っているわけだから、注意して運転しなくちゃいけないということを忘れていないか、と最近思うわけですよ。

河口:いまはとにかく運動能力を下げるためのモータリゼーションだから。

加藤:そう。本来は人間の移動や移動した先のアクティビティをサポートするはずなのに、どんどん人間の物理的限界を下げるようなものになっている。でもランボに乗るとそれじゃダメだということがわかるんだよね。人間がクルマに合わせなきゃいけないのに、いまはクルマが人間に合わせすぎているんじゃないか、と。

ランボとモータリゼーション

ランボとモータリゼーション

河口:クルマは今の自分の状態を映し出すのかもしれないね。ランボを前に「ウッ」と引いてしまうのは、自分の気が弱っているということかもしれない。圧倒的な速さとパワーを持ったマシンと真剣に対峙できるかどうか考えてしまうということだからね。それは普段接しているモビリティが当たり前のものになりすぎているのが原因かもしれないね。

加藤:ヨーロッパはそういう部分は動物的。例えば建物、食事、工業製品に対するエモーショナルなパッションを強く感じる。人間の物理的限界を超えた創造物を作ることに対してものすごいエネルギーを投じていて、でもそれを征服しようというのではなく、利用して自分のさらなる能力やアクティビティの可能性を引き出そうとしている。だからああいう大排気量のモンスターカーを受け入れる土壌があるし、早く走らせる環境もあるわけですよ。安全性の話は少し置いておいてね。対して日本はどうかと。

河口:このクルマに乗っているとわかるんだけど、道行く人がランボを見る人・見ない人ではっきり分かれる。多くの日本人は自分のいる領域を動かしたくないと思っている人が結構多いと思う。すごく保守的だよね。そういう乗り物は見なかったことにしたい、みたいな人の方がかなり多い。そのなかでも2〜3割の人はヨーロッパ人みたいに素直に驚いたり畏敬の念を抱いているのかもしれないけれど、それが表現しづらい土壌だよね。

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Close Up !! Photo by 小林俊樹

このクルマのカタログを見る

ガヤルド LP560-4 ビコローレ
全長×全幅×全高=4345mm×1900mm×1165mm
ホイールベース=2560mm
車両重量=1410kg
駆動方式=4WD
エンジン=5.2リッターV型10気筒直噴DOHC
最高出力= 412kW(560ps)/8000rpm
最大トルク=540Nm(55.1kg-m)/6500rpm
トランスミッション=6速シングルクラッチ
欧州複合モード燃費=13.7L/100km
価格=2532万3000円

加藤拓人

加藤拓人
carview.co.jp編集長

広島生まれ、横浜育ち。青山学院大学在学中に世界中を放浪し、グローバルな視点を養う。現在、国内最大のクルマ情報専門web媒体「carview.co,jp」を運営する株式会社 カービューにおいて、編集長・広告事業部長を兼任。07年からは日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員を史上最年少で務める。その独特なキャラクターと独自の表現力やセンスを生かし、自ら多数のコンテンツに出演する。

河口まなぶ

河口まなぶ
モータージャーナリスト

日本芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに転身。1997年よりA.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。現在はカービューをはじめとしたウェブや一般紙に執筆する傍らドライビングレッスンやインストラクターとしての活動も精力的に行う。LOVECARS!主宰。日本COTY'11-'12の選考委員。

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